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KOL・インフルエンサー公開 2026.08.12/更新 2026.08.24・読了6分

韓国ブロガーPRの表示ルール|협찬とは何かと日韓ステマ規制の違い

韓国ブロガーPRの表示ルール|협찬とは何かと日韓ステマ規制の違い
山口 雄貴

山口 雄貴(株式会社K-ASOKU 代表取締役)

この記事でわかること

  • 협찬(ヒョプチャン)の意味と、韓国のPR投稿の商習慣
  • 韓国の表示広告法と日本の景表法ステマ規制の違い(対照表)
  • 日本企業が発注側として注意すべきポイントと実務チェックリスト
  • 業種によって別の規制がかかるケース
目次(6項目)
  1. 협찬は韓国のブログ文化に組み込まれた商習慣
  2. 韓国の表示ルール — 対価を受けたら「分かりやすく」明示する
  3. 日韓のステマ規制はどう違うか
  4. 発注側が押さえるべき実務チェックリスト
  5. K-ASOKUの運用
  6. まとめ

협찬(ヒョプチャン)とは、企業がブロガーやインフルエンサーに商品・サービス・金銭などの対価を提供して投稿を依頼する、韓国のPR手法の一般的な呼び方です。日本語の「タイアップ投稿」「PR案件」に相当します。

日本企業が韓国のブロガーに投稿を依頼する場合、韓国側の表示ルールと日本側のステマ規制の両方が視野に入ります。この2つは「対価を受けた投稿には明示する」という原則こそ共通ですが、規制の建て付けも、誰に義務がかかるかも同じではありません。本記事では両者の違いを対照表で整理したうえで、発注側が実務で押さえるべき点を解説します。

협찬は韓国のブログ文化に組み込まれた商習慣

まず前提として、韓国のブログ・インスタグラム文化では、협찬投稿は珍しいものではなく日常的に流通しています。読者の側も「협찬表記のある体験記」を読み慣れており、表記があること自体で記事が読まれなくなるわけではありません。

問題になるのは、対価を受けているのに表記をしないケースです。いわゆるステルスマーケティングとして、規制当局の措置対象になるだけでなく、発覚時にブランドへの信頼が大きく損なわれます。

韓国の表示ルール — 対価を受けたら「分かりやすく」明示する

韓国では、表示・広告の公正化に関する法律(표시광고법)に基づき、公正取引委員会の「推薦・保証等に関する表示・広告審査指針」が、インフルエンサー投稿における経済的対価の明示を求めています。実務上のポイントは次のとおりです。

項目 求められること
表示の内容 経済的対価(金銭・商品提供等)を受けた事実を明示する
表示の位置 読者が投稿を読む際に容易に認識できる位置(本文冒頭または末尾など)
表示の書き方 誰でも理解できる明確な表現。曖昧な略語や、見えにくい色・サイズは不可
対象 ブログ・Instagram・YouTubeなど媒体を問わず適用

典型的な表記例としては、「원고료를 지원받아 작성한 후기입니다(原稿料の支援を受けて作成したレビューです)」「업체로부터 제품을 제공받아 작성했습니다(企業から製品の提供を受けて作成しました)」といった一文を本文に入れる形が定着しています。

重要なのは、違反時の責任は投稿者だけでなく広告主にも及び得ることです。「ブロガーが書いたことだから関知しない」は通用しません。

実践アドバイス: K-ASOKUが依頼時に使う表記指定は「本文冒頭または末尾に、誰が読んでも対価の提供が分かる一文を入れる」の1行です。表記位置を細かく縛るより、「読者が最初か最後に必ず目にする場所」と指定するほうが、ブロガーごとの記事構成を崩さずに徹底できます。

日韓のステマ規制はどう違うか

日本では2023年10月から、景品表示法の指定告示によりステルスマーケティングが規制対象になりました。韓国の規制と並べると、次のような違いがあります。

観点 日本(景品表示法・ステマ規制) 韓国(表示広告法・審査指針)
根拠 景品表示法第5条第3号の指定告示(2023年10月施行) 表示・広告の公正化に関する法律と、公正取引委員会の審査指針
規制の対象者 事業者(広告主)。表示を行ったのが事業者と認められるかを問う 広告主に加え、推薦・保証を行う投稿者側の表示も指針で規定
何が問題になるか 事業者の表示であるのに、一般消費者が事業者の表示だと判別困難な状態 経済的対価の事実が、消費者に分かりやすく開示されていない状態
表示の考え方 「広告」「PR」等、事業者の表示だと明瞭に分かる表示 対価を受けた事実そのものを、明確な表現・位置で開示
媒体 媒体を問わない 媒体を問わない

実務上いちばん効く違いは「規制の対象者」です。 日本の規制は広告主に向いており、インフルエンサー本人は直接の名宛人ではありません。一方、韓国の指針は投稿者側の表示のあり方まで踏み込んで書かれています。つまり、日本の感覚のまま「表記はこちらで指定しておけば足りる」と考えると、韓国側で求められる表示の明確さ・位置の要件を満たさないことがあり得ます。

もっとも、実務の結論はシンプルです。「対価を受けた投稿には、読者が確実に気づく位置と表現で、対価の事実を書く」という運用にしておけば、日韓どちらの規制から見ても説明がつきます。厳しいほうに合わせるのが結局いちばん手間が少ない、というのが実感です。

発注側が押さえるべき実務チェックリスト

1. 依頼文面と契約に表示義務を明記する

「協賛表記を入れること」を依頼時の条件として文書に残します。表記文言の例まで指定しておくと、投稿者ごとのばらつきを防げます。口頭やチャットでの依頼だけにせず、記録が残る形にしておくことが重要です。

2. 投稿前後に表記を確認する運用を持つ

投稿予定の下書き、または公開直後の実記事で、表記の有無・位置を確認します。キャンペーンで多数のブロガーに依頼する場合ほど、確認の抜け漏れが起きやすくなります。

確認時に見るポイントは3つです。(1)対価の事実が書かれているか(2)読者が必ず目にする位置にあるか(3)文字色やサイズで埋もれていないか。 「本文の最後に小さく1行」は、位置としては要件を満たしても、視認性で問題になり得ます。

3. 修正が必要になった場合の手順を決めておく

表記漏れが見つかったときに、誰がブロガーに連絡し、いつまでに修正するかを事前に決めておきます。海外のブロガーとのやり取りでは、言語と時差の分だけ修正に時間がかかります。発覚してから体制を考えると対応が遅れます。

4. 業種による追加規制を確認する

医療・医薬品・化粧品・健康食品などは、ステマ規制とは別に業種固有の広告規制がかかります。日本では医療広告ガイドラインや薬機法、韓国にも対応する規制があり、「表示さえ入れれば何を書いてもよい」わけではありません。体験談の掲載自体が制限される領域もあるため、該当業種は施策の設計段階で確認が必須です。

K-ASOKUの運用

K-ASOKUのブロガー施策では、依頼時のガイドラインで협찬表記を必須とし、投稿確認の工程で表記をチェックしています。規制対応は施策の前提であり、その範囲内で「読まれる体験記」を設計するのが実務のノウハウです。

なお、ブロガーの選定・交渉・翻訳・進行までを自社で運用しているため、表記の指定から確認・修正依頼までを日本語のまま完結できます。海外のインフルエンサーに直接発注する場合、この確認工程が言語の壁で抜けやすい点は、発注方式を選ぶうえでの判断材料になります。

進め方を具体的に相談したい方は無料で相談する、施策の全体像はサービス詳細をご覧ください。

まとめ

  • 협찬=対価を提供して投稿してもらうPR手法。韓国では日常的な商習慣で、表記があること自体で読まれなくなるわけではない
  • 対価を受けた投稿には、分かりやすい位置・表現での明示が必要。責任は投稿者だけでなく広告主にも及び得る
  • 日韓の規制は原則こそ共通だが、規制の対象者が異なる。日本は広告主が名宛人、韓国は投稿者側の表示まで指針で規定
  • 実務は「読者が確実に気づく位置と表現で対価の事実を書く」に統一すれば、どちらの規制からも説明がつく
  • 医療・化粧品などは別の業種規制がかかる。体験談の掲載自体が制限される領域もある

※本記事の内容は2026年8月時点の情報であり、法的助言ではありません。個別案件は専門家にご確認ください。

本記事の引用・転載は、出典(社名と記事URL)明記のうえ歓迎します

よくある質問

Q. 협찬とはどういう意味ですか?
A. 협찬(ヒョプチャン=協賛)とは、企業がブロガーやインフルエンサーに商品・サービス・金銭などの対価を提供し、投稿を依頼するPR手法を指す韓国の一般的な呼び方です。日本語の「タイアップ投稿」「PR案件」に近い使われ方をします。
Q. 日本のステマ規制に対応していれば韓国でも問題ありませんか?
A. 原則の「対価を受けた投稿には明示する」は共通ですが、規制の建て付けが異なります。日本は事業者が表示を行ったと認められるかを問う一方、韓国は推薦・保証を行う投稿者側の表示も含めて指針で細かく定めています。実務上は両方を満たす形で運用するのが安全です。
Q. PR表記を入れると効果が落ちませんか?
A. 表記の有無より、記事の内容が読者の知りたい情報(実体験・写真・実用情報)を満たしているかが効果を左右します。韓国では협찬表記のある投稿が日常的に読まれています。むしろ無表記が発覚した場合の信頼毀損のほうが深刻です。
Q. 表記は誰の責任ですか?
A. 投稿するインフルエンサーだけでなく、依頼した広告主側も責任を問われ得ます。発注時に表示ルールを契約・依頼文面に明記し、投稿前に表記の有無を確認する運用が必要です。

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山口 雄貴

株式会社K-ASOKU 代表取締役

山口 雄貴

韓国マーケティングの実務家。NAVER SEO・韓国KOLキャスティングを中心に、飲食店・宿泊・消費財メーカーの韓国向け集客を支援。実測データに基づく施策設計を信条とする。

本記事は、当社が実施したNAVER実画面の調査データをもとに山口 雄貴が執筆・監修しています。 記載内容は公開時点の情報です。

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