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韓国インバウンド全般公開 2026.09.16・読了12

ドラッグストアのインバウンド対策|訪日外国人客を増やす具体策

ドラッグストアのインバウンド対策|訪日外国人客を増やす具体策
山口 雄貴

山口 雄貴株式会社K-ASOKU 代表取締役

この記事でわかること

  • 訪日客数と消費額の最新動向
  • 国籍別の購買傾向の違い
  • 免税・多言語・決済の基本対策
  • 韓国人客向け検索対策の要点
目次(7項目)
  1. ドラッグストアの訪日客対応、何から始めればいいか分からないという悩み
  2. 訪日外国人に人気の商品カテゴリとランキング傾向
  3. 訪日客に選ばれる店舗になるための基本対策
  4. 国籍ごとの検索行動の違いを踏まえた集客施策
  5. 【比較表】事業規模・ターゲット国籍別に見るインバウンド対策の優先順位
  6. 自社対応で足りない部分をどう埋めるか、韓国人観光客特化という選択肢
  7. まとめ

結論から言うと、ドラッグストアのインバウンド対策は「訪日客数はすでに回復基調にある」ことと「国籍によって買うもの・探し方が異なる」ことの2点を押さえるところから始まります。本記事では、観光庁・JNTOの統計をもとにした需要の実態、国籍別の人気商品カテゴリ、免税・多言語・キャッシュレス対応といった基本対策、さらに韓国人観光客が来店前に使う検索サイトNAVERを踏まえた集客施策までを、事業規模・ターゲット国籍別の比較表つきで解説します。

ドラッグストアの訪日客対応、何から始めればいいか分からないという悩み

訪日外国人旅行消費額(総額)2026年 四半期推移

図: 訪日外国人旅行消費額(総額)2026年 四半期推移(出典: 観光庁)

結論から言うと、まず押さえておきたいのは「訪日客はすでに増えている」という事実と、「国籍によって買うもの・探し方が違う」という2点です。何から手をつければよいか分からないという悩みは、対象を「訪日外国人」とひとくくりに捉えてしまっていることが原因であるケースが少なくありません。ここでは需要の実態と国籍別の傾向を数字で整理し、自店が何を優先すべきか判断する材料を示します。

訪日外国人旅行者数は回復基調、ドラッグストアは訪日客の定番立ち寄り先に:インバウンド需要の実態

観光庁によると、2026年4-6月期の訪日外国人旅行消費額は2兆5,096億円で、前年同期比0.2%増となりました。一人当たりの旅行支出も24.4万円(同3.3%増)に伸びています。JNTOの月次統計でも、2026年7月の訪日外客数は344万2,100人(前年同月比0.1%増)にのぼり、17市場が7月として過去最高を記録しました。台湾からの訪日者数は単月で初めて70万人を超えています。ドラッグストアは化粧品・医薬品など「日本でしか買えないもの」を求める訪日客の立ち寄り先として定着しており、旅行者数が伸びる局面では対応の有無がそのまま来店機会の差につながります。

出典: 観光庁
出典: JNTO(日本政府観光局)

国籍別に異なる購買傾向、中国語圏と韓国人観光客の違い

観光庁の2026年4-6月期データでは、消費額の上位は次の順です。

順位 国・地域
1位 米国
2位 台湾
3位 中国
4位 韓国
5位 香港

消費額の大小だけでなく、国籍ごとに関心を持つ商品や情報収集の経路が異なる点も見逃せません。中国語圏の観光客はSNSでの情報共有やまとめ買いの傾向が語られることが多い一方、韓国人観光客は来日前に検索サイトNAVERで店舗や商品を調べてから訪れる傾向があるとされます。同じ「訪日客対応」でも、どの国籍にどのチャネルで見つけてもらうかによって打ち手は変わります。この違いは後述の集客施策で詳しく解説します。

出典: 観光庁

訪日外国人に人気の商品カテゴリとランキング傾向

医薬品・化粧品を中心に売れている人気商品カテゴリ

ドラッグストアで訪日外国人に選ばれる商品には、いくつか共通の傾向があります。まず定番なのがOTC医薬品です。頭痛薬や風邪薬、目薬、貼り薬などは「日本製は効果が高い」というイメージから、旅行者本人用だけでなく家族や友人へのお土産としても購入されます。次に多いのがスキンケア用品や化粧品です。フェイスマスクや日焼け止め、リップ、ハンドクリームなど、日本限定パッケージや成分にこだわった商品は「ここでしか買えない」という理由で棚から手に取られやすい傾向があります。近年はSNSで話題になった商品を来日前からリスト化し、店頭で該当商品を探して購入する「指名買い」の動きも目立ちます。売り場ではPOPや陳列で目立たせるだけでなく、どの商品がどの国籍の旅行者に支持されているかを把握しておくことが、欠品や発注ミスを防ぐうえでも役立ちます。

国籍別に見る人気商品の違い、中国語圏・台湾・韓国

人気カテゴリの傾向は国籍によって差があります。中国語圏(中国・台湾・香港)の旅行者は、医薬品や化粧品を家族・親戚向けにまとめ買いする傾向が強いとされ、1回の購入単価も高くなりやすい層です。一方、韓国人観光客は来日前にSNSや検索サイトで情報収集を済ませ、目的の商品を事前に決めて来店するケースが多いと言われています。日本限定コラボや韓国では入手しづらいパッケージ品への関心が高い点も特徴です。ただし、どのカテゴリがどの国籍にどれだけ支持されているかは店舗の立地や客層によって変わるため、感覚だけで品揃えを決めるのはリスクがあります。特に韓国人観光客向けは、検索段階でどのような商品名・カテゴリで探されているかを実データで確認できると、品揃えとPOP表示の精度を上げやすくなります。

訪日客に選ばれる店舗になるための基本対策

免税・多言語・キャッシュレスは、訪日外国人がドラッグストアを選ぶかどうかを左右する土台です。どれか一つでも欠けると、店頭まで来た客が購入を諦めてしまうこともあります。逆に言えば、この3点は「差別化」ではなく「土俵に立つための前提条件」です。まずは自店がどこまで整っているか、チェックしながら読み進めてください。

免税対応と外国語での案内表示・接客の整備

免税カウンターの設置と、外国語での案内表示は、訪日客が安心して買物できる環境づくりの第一歩です。免税手続きは購入者本人にしか適用できない、パスポート提示が必須といったルールがあるため、レジ担当者への教育も欠かせません。手続きに時間がかかると会計待ちの列が伸び、他の客の離脱にもつながります。外国語対応は、スタッフが全員話せる必要はなく、指差しシートや翻訳アプリ、多言語POPと組み合わせれば十分に機能します。まずは「免税対象商品の案内」「レジでの会計手順」「返品・交換のルール」など、来店客が迷いやすい場面から優先的に多言語化すると効率的です。

多言語POPと人気商品の見せ方、売り場レイアウトの工夫

多言語POPは、言葉が通じなくても「これが人気商品です」と伝えられる有効な手段です。ただし、翻訳の正確さだけでなく、どの国籍の客にどの商品を推すかという設計がないと、POPを設置しても素通りされてしまいます。医薬品・化粧品といった定番カテゴリは目線の高さに配置し、SNSで話題になりやすい商品は入口付近やレジ前など回遊導線上の目立つ場所に置くと反応が変わりやすいです。売り場レイアウトを検討する際は、以下のような軸で優先順位をつけると判断しやすくなります。

検討軸 優先度が高いケース 対応の目安
商品カテゴリ 医薬品・化粧品などの定番人気商品 目線の高さ・レジ前に配置
POP言語 主要客層の母語(中国語・韓国語など) 現状把握できている国籍から着手
売り場動線 入口〜レジまでの回遊ルート SNS話題商品を通過点に配置

自店にどの国籍の客がどれだけ来ているかが分からないまま配置を決めると、せっかくのPOPが的外れになりかねません。特に韓国人観光客向けは、来日前にNAVERでどんな商品名・カテゴリ名で検索されているかを把握できると、POPの表現や陳列の優先順位を決めやすくなります。

キャッシュレス決済・スマホ決済への対応

訪日客の多くは自国で使い慣れたスマホ決済やクレジットカードでの支払いを想定して来店します。現金しか使えない店舗では、購入自体を諦められてしまうケースも起こり得ます。クレジットカードの主要ブランド対応に加え、中国語圏の客が使うQRコード決済、その他の国籍で普及しているスマホ決済など、自店の客層に合わせて対応範囲を検討する必要があります。決済端末の導入だけでなく、レジ担当者が操作に慣れていないと会計に時間がかかり、かえって顧客体験を損なうこともあるため、スタッフ教育もあわせて進めておくと安心です。


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国籍ごとの検索行動の違いを踏まえた集客施策

訪日外国人旅行消費額 上位5市場(2026年4-6月期)

図: 訪日外国人旅行消費額 上位5市場(2026年4-6月期)(出典: 観光庁)

免税対応や多言語POPを整えても、そもそも来店前の検討候補に入っていなければ意味がありません。国籍によって「どこで店舗情報を探すか」が異なるため、集客施策も出し分けが必要です。

中国語圏はSNS・レビューから、韓国人観光客は検索サイトNAVERから探すという違い

中国語圏の旅行者は、来日前の情報収集をSNSや口コミアプリに頼る傾向があります。一方で、韓国人観光客の多くは検索サイト「NAVER」で店舗を探すという特徴があります。NAVERは韓国国内の検索エンジンで、Googleとは検索結果の構造もユーザーの利用習慣も異なります。つまり、Google向けのSEOやMEO対策をどれだけ強化しても、韓国人観光客の検索画面には店舗情報が表示されない可能性があるということです。中国語圏向けの施策をそのまま韓国人観光客に当てはめても効果が出にくいのは、検索の入り口そのものが違うためです。国籍ごとに「どこで探されているか」を把握したうえで、情報を置く場所を分けて考える必要があります。

Googleビジネスプロフィール(MEO)の多言語最適化

Googleビジネスプロフィール(GBP)は、中国語圏や欧米豪の旅行者に対するMEO対策の基本です。店舗名・住所・営業時間に加えて、店舗説明や投稿を多言語で用意しておくと、検索結果や地図上での見え方が変わってきます。特に免税対応やキャッシュレス決済への対応状況は、写真や説明文で明示しておくと来店の判断材料になりやすい項目です。ただし、GBPはGoogleの検索圏内での施策であるため、Googleをあまり使わない韓国人観光客には届きにくい点に注意が必要です。ターゲットとする国籍によって、GBPだけで十分か、別の施策を組み合わせる必要があるかが変わってきます。

SNS・口コミを活用した来店前の情報収集への対応

中国語圏の旅行者は、SNS上で「日本のドラッグストアで買うべきもの」といった投稿やレビューを参考に来店先を決める傾向があります。店舗としては、人気商品の陳列を写真映えする形にしたり、来店客の投稿を促す工夫が有効です。一方、韓国人観光客の来店前検索はNAVERが中心であるため、SNS施策だけでは届かない層が存在します。韓国人観光客向けの集客を強化したい場合は、NAVER上でのブログ記事や検索結果への露出など、NAVERの検索行動に合わせた施策を別途検討する必要があります。この韓国人観光客特有の検索行動への対応については、次の章で詳しく解説します。

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【比較表】事業規模・ターゲット国籍別に見るインバウンド対策の優先順位

インバウンド対策は、店舗の規模とどの国籍を狙うかによって着手すべき順番が変わります。ここでは代表的なパターンを整理します。

個店・小規模店舗と多店舗展開企業で異なる打ち手

個店では人手が限られるため、免税対応と多言語POPなど低コストな基本施策から着手するのが現実的です。多店舗展開企業は本部主導で標準化しやすく、GBPの多言語最適化や国籍別の売り場設計まで一括で展開できます。

事業規模 優先施策 進め方の特徴
個店・小規模 免税対応、多言語POP、キャッシュレス 自店で完結できる範囲から着手
中規模チェーン GBP多言語最適化、国籍別売り場づくり 店舗ごとの客層差を踏まえて調整
多店舗展開企業 本部主導の標準化+国籍特化施策 韓国など個別チャネルの対応も本部で一括検討

中国語圏・韓国・その他アジアの国籍別対応チェック表

同じアジア圏でも、来店前の情報収集チャネルは国籍によって異なります。自店の客層に合わせて優先順位を判断してください。

国籍・地域 来店前の主な情報収集先 押さえるべき対応
中国語圏(中国・台湾・香港) SNS、口コミアプリ 中国語POP、SNS映えする陳列
韓国 検索サイトNAVER NAVER上でのブログ・検索結果への露出
その他アジア(東南アジアなど) Googleマップ、口コミ 英語や現地語での基本情報整備

自社対応で足りない部分をどう埋めるか、韓国人観光客特化という選択肢

免税対応・多言語POP・キャッシュレス決済・Googleビジネスプロフィールの多言語最適化まで一通り整えても、韓国人観光客からの来店がなかなか増えない、と感じるドラッグストア担当者もいるのではないでしょうか。国籍によって来店前の情報収集の入り口が異なるため、中国語圏やその他アジアの訪日客を想定した汎用的な多言語対応だけでは、韓国人観光客には店舗の存在自体が届いていない可能性があります。ここでは韓国人観光客に絞った専門対応という選択肢を、自社対応との違いから整理します。

韓国人観光客の来店前検索は検索サイトNAVERが中心という特徴

中国語圏の訪日客がSNSや口コミアプリで情報収集する一方、韓国人観光客の多くは検索サイトNAVERを使って来日前に店舗を調べる傾向があると言われています。NAVERは韓国国内で高い検索シェアを持つとされています。つまり自社サイトやGoogleマップを多言語化しても、NAVERの検索結果に店舗情報や関連する口コミ・ブログ記事が存在しなければ、韓国人観光客の来店前の候補リストには入りにくいということです。医薬品や化粧品など人気の商品カテゴリを扱っていても、検索の入り口自体で見つけてもらえなければ購買にはつながりません。

K-ASOKUが提供する現地データに基づくインバウンド支援

K-ASOKUは韓国インバウンド集客支援として、NAVER検索広告APIによる現地の実測データをもとに、店舗ごとの検索状況を踏まえた施策設計を行っています。AIによる推定値ではなく実データを起点にする点が特徴です。韓国人ブロガーとのネットワークを活用したNAVERブログ施策により、交渉や翻訳、進行管理を任せられるため、自社側の工数を抑えながら対応できます。また自社で発信するSNS投稿などのフロー型の情報と異なり、NAVER上の記事は検索結果に一定期間残り続ける傾向がある点も、中国語圏向けのSNS集客とは異なる強みです。契約前には無料のNAVER検索診断で、自店舗が韓国人観光客からどう見えているかを実画面で確認できます。

まとめ

ドラッグストアのインバウンド対策は、免税・多言語POP・キャッシュレス決済といった基本の整備がまず土台になります。そのうえで重要なのは、国籍によって検索行動が異なるという点です。中国語圏の観光客はSNSや口コミを起点に店舗を探す一方、韓国人観光客の多くは来日前に検索サイトNAVERで候補を絞り込みます。Googleのみを対象としたMEO対策では、この層にリーチしきれません。自社の人員や予算で全国籍に一律で対応するのが難しい場合は、韓国人観光客に絞って専門的に対策するという選択肢もあります。K-ASOKUでは、NAVER検索広告APIの実測データに基づく無料のNAVER検索診断を提供しており、自店舗がNAVER検索でどう見えているかを契約前に確認できます。対応範囲や進め方が気になる場合は、サービス詳細の確認や、無料相談から気軽に問い合わせてみてください。

本記事の引用・転載は、出典(社名と記事URL)明記のうえ歓迎します

よくある質問

Q. 免税対応の導入は必須ですか
A. 義務ではありませんが、一定額以上の購入は免税対象となるため、対応しないと販売機会を逃しやすくなります。免税カウンターの設置や手続きの簡略化を検討しましょう。
Q. 韓国人観光客向けの対策は中国語圏向けと何が違いますか
A. 中国語圏はSNSや口コミからの情報収集が中心とされる一方、韓国人観光客は来日前に検索サイトNAVERで店舗や商品を調べる傾向があるとされ、対応チャネルが異なります。
Q. 自社で対応が難しい場合、どこに相談すればいいですか
A. 多言語対応や国籍別施策の設計を専門とする支援会社に相談する方法があります。K-ASOKUは韓国人観光客向けにNAVERの実測データに基づく集客支援を提供しています。

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山口 雄貴

株式会社K-ASOKU 代表取締役

山口 雄貴

韓国マーケティングの実務家。NAVER SEO・韓国KOLキャスティングを中心に、飲食店・宿泊・消費財メーカーの韓国向け集客を支援。実測データに基づく施策設計を信条とする。

本記事は、当社が実施したNAVER実画面の調査データをもとに山口 雄貴が執筆・監修しています。 記載内容は公開時点の情報です。

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